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【風、薫る】第13週(第61話〜第65話)各回あらすじ&見どころ完全プレイバック!プロの洗礼と切り捨てられる現場の涙

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養成所を卒業し、プロのトレインドナースとして歩み始めた一期生たち。しかし、後半戦(プロフェッショナル編)の幕開けとなる第13週は、組織の冷徹な現実と、命の現場における重い責任が彼女たちに容赦なくのしかかる激動の1週間となりました。各話のドラマの動きを詳しく振り返ります。

【第61話】「取締役」の重責とツヤの涙の訴え

放送日:6月22日(月)

◆ 第61話のあらすじ

新しい正看護婦の白衣に袖を通したりん(見上愛)と直美(上坂樹里)。そこへ、外科病棟から異動が決まった看病婦の須永ツヤ(東野絢香)が挨拶に訪れます。寂しさを滲ませる間もなく、二人は多田重太郎院長(筒井道隆)から新設された「看護科一期生」の【取締り(とりしまり)】という役職に任命されます。自分たちも看護を行いながら生徒たちの規律管理や育成を行うという重責でした。 二人はさっそく「患者からの金銭授受の禁止」などの厳格な規約を作り看病婦たちに説明しますが、「融通が利かない」とやや不評を買ってしまいます。そんな中行われた手術実習の見学では、緊迫感に圧倒された生徒の一人がショックで倒れてしまいます。りんと直美は「看護とは何かを常に問い続けなさい」と生徒たちに説きますが、その夜、一人残るりんのもとにツヤがやってきて、「私をあなたたちのような看護婦にしてください!」と頭を下げて涙ながらに懇願するのでした。

◆ 第61話のみどころ

「教わる側」から「教える側」への変化が頼もしい回。しかし、ツヤがぶつかった「無資格の看病婦」と「教育を受けた看護婦」の厳然たる身分の壁が、後半戦の大きなテーマとして重厚に突きつけられました。

【第62話】特例の承認、初給金10円と忍び寄る軍靴の音

放送日:6月23日(火)

◆ 第62話のあらすじ

ツヤの熱意を受け、一期生4人の正看護婦で話し合いが行われます。規律に厳しい多江(生田絵梨花)もツヤのこれまでの働きを認めて賛成に回り、りんは多田院長のもとへ「何かあれば私が責任を持ちます」と直談判。見事に特例での受講を勝ち取ります。「換気と空気」の講義の途中、緊張した面持ちで入ってきたツヤを、りんと直美は温かく教室の席へと迎え入れます。 その後、一期生4人に初めての給金が支払われますが、中身は「10円」。先生役まで兼任しているのに安いと多江は不満を漏らしますが、直美たちは「出世して待遇を改善しよう」と前を向きます。りんはその10円を母・美津(水野美紀)に渡すと、美津は「この戦さ、当方に優勢である」と娘の自立を祝福。一方、シマケン(佐野晶哉)はついに小説『浮世の翼』を書き上げ、最初に見せたかったりんを団子屋で待ちますが、すれ違いのまま帰路へ。彼が去った夕暮れの通りを、不穏な足音を響かせて軍人らしき男が通り過ぎていきました。

◆ 第62話のみどころ

明治中期の10円は、女性が自らの技術で掴んだ自立の証。美津の武士の娘らしい最大級の賛辞が胸を打ちます。瑞穂屋主人の清水卯三郎(坂東彌十郎)が新たな身近な医療事業(歯科)を考え、いずれ家を出ていく予感を残すなか、ラストの軍人の影が時代の波乱を予感させます。

【第63話】おはぎ没収のプロ意識と、現場で逆転する実力

放送日:6月24日(水)

◆ 第63話のあらすじ

重症患者室に入院中の陣内さんのもとに、軍人の五郎(大内田悠平)が大好物のぼた餅(おはぎ)を持って見舞いに来ますが、直美は「食べられない状態なのに置いたら本人の目の毒になる」と容赦なく没収。私情に流されない冷徹なプロ意識を見せます。 座学(腎臓の働き)の講義に必死で食らいつくツヤに対し、りんは「やればできる!」と熱血教師ぶりを発揮しますが、ツヤからは「ちょっと苦手」と苦笑いされる一幕も。しかし、いざ実習が始まると、包帯が上手く巻けずに落ち込む正規の生徒たちに対し、ベテランの看病婦が手際よく巻いてみせ、実力が逆転。控室で落ち込む生徒の隣に座ったツヤは、包帯の巻き方を優しく教えながら、「『なるほど』のお相手は人間なんだから、もっと勉強しなきゃダメなんだ」と呟きます。その様子を見た同僚の看病婦は、りんに「先生、ツヤさんのことよろしくね」と頭を下げ、確執のあった現場に信頼が芽生え始めます。中庭では、屋外実習を行うトメ(原嶋凛)の前に、卒業後伝道師となった喜代(菊池亜希子)が姿を現すのでした。

◆ 第63話のみどころ

「相手は人間だから」というツヤの言葉は、まさに大山捨松の哲学そのもの。清水卯三郎が病院へ提出した「歯科の必要性」を説く意見書も、近代医療の新しい風を感じさせる興味深い描写でした。

【第64話】喜代の明かした過去、問われる看護の境界線

放送日:6月25日(木)

◆ 第64話のあらすじ

再会した喜代は、かつてりんが和泉公爵夫人を救った際、バーンズ先生(エマ・ハワード)があえて甘やかさずに厳しく律した姿に圧倒され、病院の看護婦ではなく伝道師の道を選んだという過去を明かし、「無理をしているツヤを気遣ってあげて」と言い残します。直美は生徒と看病婦の雰囲気を和らげようと団子30本を差し入れますが、看病婦たちは「私たちもそろそろ違う仕事を探す時(潮時)かね」と寂しげな本音を漏らします。 病室では、生徒が入院患者から「手紙を投函してほしい」と頼まれますが、規則を重んじるあまり「それは看護ではなく善意の雑用では?」とりんに鋭い疑問を突きつけます。答えの出せないりんはため息をつきつつも、講義で「人は間違いを犯す。だからこそ仲間と協力し合うことも仕事です」と説くのでした。その夜、元患者の忠(若林時英)の報せで、長屋のとよさんが倒れて運び込まれます。治療代を心配するとよさんに直美が「私たちが治療代を出すからお医者にかかって」と優しく寄り添ったその瞬間、不眠不休で無理を重ねていたツヤが、病室で激しいめまいを起こして倒れてしまいます。

◆ 第64話のみどころ

明治中期、病院にかかる医療費は庶民の日給が丸ごと吹き飛ぶほどの高額(100%自己負担)。直美の「治療代を出す」という言葉の経済的な重みと優しさが際立ちます。一方、効率を求めるエリート生徒と、りんの葛藤が深く描かれました。

【第65話】痛恨の医療ミスと非情な解雇、英語の教本に託す再起

放送日:6月26日(金)

◆ 第65話のあらすじ

団子屋で、りんはシマケンからついに小説『浮世の翼』を渡されますが、自身の出会いが描かれていることに気づかない圧倒的な鈍感さを発揮し、シマケンの恋心はすれ違います。病室では、前話でおはぎを没収された軍人が謝罪に訪れ、「2等軍曹・小川吾郎(甲斐翔真)」と名乗ります。その若きエリートの素顔に、直美も小さな変化を感じていました。 しかし直後、ツヤの担当患者の容態が急変。過労で行盲になっていたツヤは、術後の最重要薬である「解熱剤の投薬」を忘れるという痛恨のミスを犯していたのです。りんは「私の指導不足」と必死に庇いますが、多田院長は「三浦ツヤは解雇にします」と非情な通告を下します。実は裏で「看病婦のリストラ計画」が進んでおり、ミスが口実にされたのです。直美は「理不尽だ」と怒り、生徒の土肥ヒデはりんの指導力不足を鋭く批判します。 失意のなか荷物をまとめるツヤに、りんはバーンズ先生が遺していった、すべて英語で書かれた貴重な看護の専門書を手渡します。ツヤは「這い上がって絶対に看護婦になります」と、りんに深く頭を下げて涙の感謝を伝えるのでした。

◆ 第65話のみどころ

当時、英和辞書はナースの月給(10円)に匹敵する超高額な貴重品。学校を出ていないツヤが、辞書すら容易に手に入らない過酷な世相のなかで、英語の専門書を抱えて再起を誓う姿は今週最高の涙腺崩壊シーンです。

第13週全体のまとめ:不条理な「浮世」のなかで、それでも広げる「翼」

第13週は、正看護婦としての華やかな旅立ちから一転、組織の合理主義(多田院長の弱者切り捨て)や、土肥ヒデら生徒たちから突きつけられる指導者としての責任など、現実の荒波がヒロインたちに鋭く突き刺さる1週間でした。

しかし、病院を追われたツヤの手には、りんから託された「英語の教本」という反逆のバトンが握られています。シマケンが紡いだ『浮世の翼』のタイトルの通り、理不尽な不条理(浮世)のなかで、彼女たちはどのように知識という「翼」を広げていくのか。

そして、小川吾郎の登場が意味する、まもなく訪れるであろう「戦時救護編」への不穏な足音。来週からの第14週の展開からも、一瞬たりとも目が離せません!

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