NHKの連続テレビ小説『風、薫る』。物語の大きな節目となった第12週「旅立ち」では、ヒロインたちが養成所を卒業し、それぞれの未来へ歩み出す感動のドラマが描かれました。
恩師バーンズ先生(エマ・ハワード)が遺した壮大な夢のバトン、直美(上坂樹里)が掴んだナースとしての天命、そして一ノ瀬家最大のイベントである妹・安(早坂美海)の婚礼。さらに、懐かしい幼なじみ・虎太郎(小林虎之介)の見事な変貌での再登場により、プライベートの恋模様も急加速した激動の1週間(第56話〜第60話)を徹底総括します!
主要キャスト&登場人物の動きと物語への影響
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奥田りん(キャスト:見上愛)
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養成所を卒業して正看護婦となり、母親として娘・環に寄り添いながら、復帰した幼なじみやシマケンの間で新たな人間模様の中心となります。
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大家直美(キャスト:上坂樹里)
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卒業を機に一ノ瀬家での共同生活をスタート。「弱い人を助けたい」という自身の天命を受け入れ、実母への執着を乗り越えて精神的な自立を果たします。
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一ノ瀬安(キャスト:早坂美海)
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勘違いによる一度の結婚断念を経て、秀一との婚礼を無事に迎えます。恋を知ったことで姉・りんの過去の痛みを理解し、深い感謝を伝えて旅立ちます。
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竹内虎太郎(キャスト:小林虎之介)
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努力の末に銀座の製薬会社の社員となり、見違えるようなスーツ姿で電撃復帰。りんへの強い想いを胸に、シマケンに対して堂々と宣戦布告します。
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島田健次郎 / シマケン(キャスト:佐野晶哉)
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新聞社から「記者」への転向を勧められ自らの夢に悩む中、目の前に現れた強力なライバル・虎太郎の存在に火花を散らします。
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第12週(第56話〜第60話)各話あらすじダイジェスト
【第56話〜第57話】環の涙の真相と、安の「やっぱり結婚したい!」
安の結婚に向けた両家の顔合わせが行われる中、娘・環(宮島るか)が元気を無くしてしまいます。安は「自分が嫁に行くのが寂しいからだ」と思い込み、一度は結婚を断念して姉の家事を手伝うと言い出します。しかし、りんの優しい対話によって明かされた真相は、お隣の友達(そうちゃん)の大切な鳥の羽を無くしてしまい「バカ」と言ってしまった環の深い反省の涙でした。無事にお友達と仲直りできた環の姿を見て、安も心の整理がつき「やっぱり秀一さんと結婚したい!」と素直な気持ちを取り戻すのでした。
【第58話〜第59話】バーンズ先生の帰国、涙とアップルパイの卒業式
卒業を前に、バーンズ先生がスコットランドへ帰国することが突如明かされます。「今いる6人のナースが、次の世代を育て、いつか6000人になったとき私の夢が叶う」という壮大な志に、松井先生(玄理)も涙します。お出かけ先で団子屋の主が倒れる緊急事態が発生するも、一期生全員のチームワークで命を救うという最後の奇跡を起こし、旅行の代わりに最高の誇りを胸に卒業式を迎えます。式を抜け出した先でバーンズ先生が用意してくれた異国の味「アップルパイ」を噛みしめ、恩師が遺してくれた帝都医大病院への勤務という切符を手に、彼女たちはそれぞれの現場へと旅立っていきました。
【第60話】安の婚礼前夜の涙と、動き出す男たちの執念
ついに安の婚礼の衣装が飾られた夜、銀座の製薬会社の社員となった幼なじみの虎太郎がパリッとしたネクタイ姿で一ノ瀬家を訪れます。その深夜、花嫁衣裳を前に、安は愛する人と結ばれる幸せを知ったからこそ「あの時、お姉ちゃんがどれだけ辛かったか今分かった」とりんに頭を下げ、涙ながらに感謝を伝えます。無事に安が旅立った後、虎太郎はりんと団子屋で談笑しますが、そこへ偶然シマケンが鉢合わせます。記者への道に悩むシマケンを意識するように、「俺は必ず出世するから」と言い残して去る虎太郎。りんへの秘めた想いを抱く二人の男の視線が、静かに火花を散らすのでした。
第12週全体の興味深い点・見どころ解説
① バーンズ先生が遺した「6000人の夢」とアップルパイ
エマ・ハワードさん演じるバーンズ先生の退職スピーチ、そして卒業式を抜け出した先で一期生全員で食べたアップルパイの味は、今週最大の感動シーンです。日本にある道具で工夫して作られたパイは、「環境に合わせて最善を尽くす」という看護の本質そのもの。たった6人の未熟な卵たちが、やがて日本の近代看護を背負う6000人の未来へと繋がっていくバトンタッチの描写は見事のひと言でした。
② 直美の精神的自立と一ノ瀬家との新たな絆
実母である夕凪を巡る闘いを経て、「私は弱い人を助けたいんだ」とナースとしての天命を確信した直美。実母への執着を綺麗に手放し、一ノ瀬家での「仮住まい」をスタートさせた彼女に対し、母親の美津(水野美紀)が当たり前のように「水の係ね」と役割を与えるラストは、不器用ながらも直美が「本当の家族の温もり」に包まれた瞬間として胸が熱くなりました。
③ 虎太郎の電撃復帰!シマケンとのライバル関係勃発
第12週の締めくくりにふさわしい、最高のロマンスの幕開けです。元足軽の劣等感を跳ね除け、銀座の製薬会社で「努力すればなんだって叶う」と言い切るスーツ姿の虎太郎の格好良さ!小説家と記者の狭間で悩むインテリなシマケンに対し、団子屋で放った虎太郎の「俺は必ず出世する」という宣戦布告は、今後のりんを巡る男たちの意地と執念の戦いを大いに予感させます。
週全体のまとめ:学生時代の終わり、そしてそれぞれのプロとしての「旅立ち」へ
第12週「旅立ち」は、ヒロインたちが養成所という温かい巣を立ち、本物の「トレインドナース」としてそれぞれの現場へと散っていく、美しくも力強い節目の1週間でした。
安の結婚という家族の大きな旅立ちを見届け、直美も一ノ瀬家の一員として新たな一歩を踏み出しました。しかし、大山捨松が二人に授けた「看護とは何か? 答えられない、悩み続けること自体が看護です」という言葉の通り、ここからはプロとしての本当の試練が始まります。
病院側で秒読みで進行している「梅岡女学校の実習生受け入れ打ち切り(看護科設立計画)」の陰謀に対し、ナースの誇りを持った彼女たちはどう立ち向かうのか。
次週第13週からは、いよいよ全26週の後半戦、プロフェッショナル編へと突入します。仕事に、恋に、ますます激動する『風、薫る』の展開から目が離せません!
