オーバーツーリズムとは、観光地に過度な観光客が押し寄せることで、
地域住民の生活や自然環境、景観などに負の影響を与える状況のことです。
オーバーツーリズムは、2016年頃からアメリカで使われ始めた造語で、
世界の多くの観光地で問題になっています。
オーバーツーリズムの原因としては、LCCやSNSなどの普及、訪日外国人の急増、
観光客の集中化などが挙げられます。
オーバーツーリズムの対策としては、観光場所や時間帯、時期の分散や、
地元住民や観光客の意識啓発などが有効です。
以上がオーバーツーリズムについての簡単な説明です。
以下に詳細を記載していますので参照ください。
海外のオーバーツーリズム事例
海外のオーバーツーリズムの事例についてお話しします。
海外でオーバーツーリズムが深刻な観光地としては、スペインのバルセロナや
イタリアのベネチアなどが有名です。
これらの都市では、観光客が住民人口の数倍に達し、住宅価格の高騰や交通渋滞、
ゴミ問題などが起きています。
住民は観光客に対して不満を持ち、反観光デモや観光客排斥運動などを
行っています。
これらの都市では、観光客数の制限や税金の導入などの対策が検討されています。
他にも、オランダのアムステルダムやオーストリアとイタリアにまたがるチロル地方
などでもオーバーツーリズムが問題になっています。
アムステルダムでは、観光客による騒音や犯罪、風俗産業の拡大などが
住民の不満を高めています。
チロル地方では、スキー客による自然環境への影響や交通渋滞が問題となっています。
これらの地域でも、観光客数の制限や観光税の導入などの対策が行われています。
以上が海外のオーバーツーリズムの事例についての説明です。
日本のオーバーツーリズム問題
日本でもオーバーツーリズムが問題になっている観光地があります。
例えば、京都や富士山や沖縄などです。
これらの観光地では、訪日外国人観光客の急増により、住民の生活環境や
文化財の保護が脅かされています。
また、観光客が集中する時間帯や季節によっては、交通渋滞やゴミ問題、
サービスの低下などが起きています。
日本の観光庁は、オーバーツーリズムを防ぐために、持続可能な観光推進本部を設置し、
地方自治体や有識者と協力して対策を検討しています。
具体的な対策としては、観光客の時間や地域の分散、観光税の導入、
インフラ整備や人材育成などがあります。
以上が日本のオーバーツーリズムの事例についての説明です。
京都のオーバーツーリズム事例
京都は日本の代表的な観光地で、世界遺産や伝統文化が多く残っています。
しかし、訪日外国人観光客の増加により、オーバーツーリズムが深刻な
問題になっています。
オーバーツーリズムとは、観光客が過剰に集中することで、
住民の生活や文化財の保護が脅かされたり、観光客自身の満足度が
低下したりする現象です。
京都市は、オーバーツーリズムに対処するために、様々な対策を実施しています。
例えば、以下のようなものがあります。
- バス1日券の廃止:市バスの利用者が減り、道路の渋滞が緩和される
ことを狙っています。 - 実証実験:観光地周辺の道路を一方通行にしたり、駐車場を制限したりして、
交通状況の改善効果を検証しています。 - 情報提供:外国人観光客に対して、混雑状況や観光地の特徴などを
多言語で伝えることで、分散型の観光行動を促しています。 - 賑わい状況の規定:京都観光の魅力を最大化するために望ましい賑わい状況を
定めて、それに基づいて観光客数や時間帯などを調整しています。
以上が京都でのオーバーツーリズムについての詳しい説明です。
京都以外のオーバーツーリズム事例
日本には京都以外にもオーバーツーリズムが問題になっている観光地が
いくつかあります。
例えば、以下のようなものがあります。
- 富士山:世界遺産に登録されたことで、登山客や観光客が急増し、
山頂や登山道での混雑やごみの問題が深刻化しています。 - 沖縄:海外からの直行便が増えたことで、外国人観光客が急増し、
自然環境や文化財の保護が課題となっています。 - 箱根:温泉や美術館などの魅力が高まったことで、観光客が増加し、
道路の渋滞や駐車場の不足などの問題が起きています。
これらの観光地では、京都と同様に、観光客の分散や交通状況の改善などの
対策が必要とされています。
オーバーツーリズムは、日本だけでなく世界中で起きている現象です。
観光地の持続可能性を高めるためには、観光客と地域住民との共生を
目指すことが大切だと思います。
オーバーツーリズム防ぐ
オーバーツーリズムを防ぐために、私たち観光客ができることは以下のような
ものがあります。
- 旅行の時期や時間帯を工夫する:混雑するシーズンや時間帯を避けて、
オフシーズンや平日、早朝や夜間などに旅行することで、
観光地の負担を軽減することができます。 - 地域の文化や習慣に配慮する:観光地の歴史や文化、宗教、環境などに敬意を
持って、地域住民の生活に配慮した行動を心がけることが大切です。
例えば、服装や言動に気をつけたり、ごみを持ち帰ったり、
地元のお店や施設を利用したりすることなどです。 - マイナーな観光地にも足を運ぶ:有名な観光地だけでなく、マイナーな観光地
にも興味を持って、訪れることで、観光客の分散に貢献することができます。
また、新しい発見や体験ができるかもしれません。
これらの心がけは、オーバーツーリズムだけでなく、新型コロナウイルスの
感染拡大防止にも役立つと思います。
私たち一人一人が観光地への感謝や尊敬の気持ちを持って、
楽しく安全な旅行をしましょう。
オーバーツーリズム始まり
オーバーツーリズムという言葉は、2006年ごろにグーグルの検索用語として
初めて用いられたとも、2016年にスキフトという観光メディアの会社が作った
ともいわれています。
しかし、観光地が過剰な観光客によって環境や文化、住民の生活に悪影響を
及ぼすという問題は、それよりもずっと前から存在していました。
例えば、ヴェネツィアでは、1970年代から観光客の増加による水質汚染や
住民の流出などの問題が起きていました。
オーバーツーリズムは、近年の低コスト航空会社やSNSなどの発達によって、
さらに深刻化しています。
オーバーツーリズムまとめ
2023年5月連休はコロナ感染が静まりコロナ感染規制がなくなった事から好きな所に
行きたいと思う方々が同時に行動しより顕著になった。
日本でも連休などに異常なほど観光客が増えすぎ収拾がつかない事例が有りました。
それが2023年5月に顕著になり、オーバーツーリズムという言い方が広まった事からでしょう。
コロナ感染で観光客は激減し受け入れ側の人が減り、人の補充もままならない状態に
大型連休で顕著になった。
今後観光地に入れる人数を制限するなどの対応が出てくることでしょう。
次の連休は夏休みです。
夏休みまでにどこまで準備を整えられるか、行政含めて検討が進むと思います。
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