NHKの連続テレビ小説『風、薫る』。第13週・第63話では、正規の看護生徒たちと、特例で途中入学した看病婦・須永ツヤ(東野絢香)が、実際の医療現場でついに真っ向から交錯。知識と技術、それぞれの壁にぶつかりながらも、お互いを認め合っていく感動のプロセスが描かれました。
さらに、一ノ瀬家の義兄・卯三郎(坂東彌十郎)の意外な先見の明や、ラストの驚きの再会まで、物語が一段と加速した本話を詳しく解説します!
主要キャスト&登場人物の動きと物語への影響
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奥田りん(キャスト:見上愛)
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生徒たちを熱心に指導する姿から、いつしか周囲に「熱血教師」と呼ばれるように。ツヤの可能性を信じて鼓舞し続けます。
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大家直美(キャスト:上坂樹里)
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重症患者の安全を守るため、軍人の差し入れを容赦なく没収。私情に流されない徹底したプロの冷徹さを見せます。
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須永ツヤ(キャスト:東野絢香)
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難しい座学に苦戦しながらも、現場での圧倒的な「手際」で落ち込む生徒たちを救い、真のリーダーシップを発揮し始めます。
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清水卯三郎(キャスト:坂東彌十郎)
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病院へ「歯科の必要性」を説く意見書を提出。彼のビジネスの視点が、近代医療の新たな扉を開こうとしています。
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島田健次郎 / シマケン(キャスト:佐野晶哉)
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渾身の小説『浮世の翼』を抱えていますが、やはり「最初に見せたい人(りん)」へのこだわりを捨てきれません。
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第63話のあらすじ:重症室の緊迫、そして現場で逆転する「技術と知識」
ある日、重症患者室に入院している陣内さんのもとに、軍人の五郎(大内田悠平)が見舞いにやってきます。五郎が持ってきたのは、陣内さんの大好物である「ぼた餅(おはぎ)」。しかし、それを見つけた直美(上坂樹里)は、一瞬の躊躇もなくそのぼた餅を取り上げます。「食べられない状態なのに、こんなものを目の前に置いたら目の毒(本人の苦しみ)になる」と、厳しい口調で五郎に突き返す直美。優しさの裏にあるナースとしての冷徹なプロ意識が光る一幕でした。
一方、教壇では「腎臓と肝臓の働き」についての難しい講義が行われていました。学校教育をまともに受けてこなかったツヤ(東野絢香)は、必死にノートをとりながら喰らいつきます。講師からは「次の授業までに腎臓の働きを完璧に覚えておくこと」と高いハードルを課されますが、放課後、りん(見上愛)が「ツヤさんならやればできる!」と熱く激励。その熱量に、ツヤは思わず「一ノ瀬さんは熱血教師だからちょっと苦手だなぁ……」と本音を漏らしつつも、内心ではその信頼を意気に感じていました。
その頃、院長室では副院長の渡辺(古川雄大)が、多田院長(筒井道隆)にある一通の封書を届けていました。差出人は、りんの義兄である清水卯三郎(坂東彌十郎)。そこには、彼が新事業として考えている「これからの身近な医療には『歯科』が必要不可欠である」という先進的な意見書が認められていました。多田院長から「りんだちの講義の様子はどうだ」と問われた副院長は、「特に問題ありません」と、手厚い看護が世間で大評判になっている事実を認めざるを得ない様子でした。
しかし、いざ看護科の実習が現場で始まると、教室のパワーバランスが逆転します。 正規の生徒たちは、いざ患者の前に立つと緊張で手が震え、怪我人への包帯を上手く巻くことができません。見かねたベテランの看病婦が、長年の経験から実に見事な手際でサッと包帯を巻いてみせ、エリート生徒たちは己の無力さに深く落ち込んでしまいます。
控室に戻り、肩を落とす生徒の姿を見たツヤ。ツヤは優しく隣に座ると、自ら包帯を手に取り、実践的な巻き方のコツを丁寧に教え始めます。教わった生徒が「なるほど!」と感嘆の声をあげると、ツヤはふと真剣な顔になり、こう呟きました。 「『なるほど』だけじゃ、可愛くないな。……なるほど、の相手は『人間』なんだから。一生の仕事にしたいからこそ、おらはもっと勉強しなきゃダメなんだ」 技術だけでなく、その処置の先には生身の人間がいるという「看護の本質」を語ったツヤの言葉に、生徒は深く深く頷くのでした。そんなツヤの姿を陰で見ていた看病婦の同僚は、りんに対し「先生、ツヤさんのこと、よろしく頼むね」と頭を下げ、確執のあった看病婦たちの間にも、りん達への確かな信頼が芽生え始めていました。
同じ頃、中庭では工藤トメ(原嶋凛)が屋外実習で生徒たちを優しく指導していました。ふとトメが顔を上げると、そこには、卒業後に帝都医大病院を離れ、伝道師としての道を選んだはずの懐かしい同期・喜代(菊池亜希子)が立っていたのです――。
第63話の見どころ&興味深いポイント
① 直美の「おはぎ没収」にみる徹底した現実主義
好物を見舞いたい軍人の気持ちを切り捨ててでも、患者の身体と精神の安定を守る直美の毅然とした態度は、まさにバーンズ先生の教えそのもの。「無給の仕事はできない」と言い切る彼女だからこそ、感情に流されない本物の医療従事者としての冷徹な正しさが際立っていました。
② ツヤの名言「相手は人だから関係ある」と看病婦たちの変化
前回の予想通り、座学で苦戦したツヤが「現場の技術」で生徒たちを引っ張り、最高の化学反応が起きました!単に巻き方を教えるだけでなく、「相手は人間だから」という、かつて大山捨松が語ったような看護の真理を自らの言葉で伝えた東野絢香さんの演技は鳥肌モノ。このツヤの気高さが、頑なだった他の看病婦たちにりんを「先生」と呼ばせる奇跡を生みました。
③ 喜代のサプライズ再登場!トメとの再会が意味するもの
卒業式以来の登場となった喜代(菊池亜希子)。病院ナースとは違う「伝道師としての看護」の道を歩み始めた彼女が、なぜいま再びこの病院を訪れたのか?トメの純朴な笑顔と喜代の再会は、今後の看護科の未来にどんな希望(あるいは新たな波乱)をもたらすのか、期待が高まります。
第63話のまとめ:理想と実践が結びつく瞬間、そして元同期からの新たな風
第63話は、熱血教師として奔走するりん、冷徹にプロを全うする直美、そして生徒の心を「生きた技術」で救ったツヤという、女性たちのプロとしての輝きがこれでもかと詰め込まれた神回でした。
シマケン(佐野晶哉)が「最初に見せたい人」にこだわり続けてすれ違う切ないロマンスの裏で、医療現場は確実に近代的な組織へと進化を遂げています。
ラストに現れた喜代の目的とは何なのか? そして卯三郎の「歯科」の意見書はどう病院を動かすのか? 明日からの展開も一瞬たりとも見逃せません!

