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じゃがいもの品種選定から作業毎の工程手順をより詳しく解説!酸性好む品種につき石灰不要

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じゃがいもの植え付けから収穫までの手順

① 土づくり(植え付けの2週間前まで)

じゃがいもは水はけと通気性の良い土を好みます。

  • 畑を深さ30cmほど耕し、固まった土を砕く
  • 苦土石灰(1㎡あたり100g)を撒き、酸度調整(pH5.5〜6.0が理想)
  • 堆肥(1㎡あたり2〜3kg)と**元肥(化成肥料100g)**を混ぜ込む
  • 土をよく馴染ませるために1〜2週間寝かせる

💡 ポイント:水はけをよくする!
粘土質の土の場合は、腐葉土や川砂を混ぜると良いです。


② 種芋の準備(植え付けの前日〜当日)

  • 40〜50g程度の種芋を用意
    (大きい場合は包丁でカットし、切り口に草木灰や硫黄粉をつける)
  • 日光に1〜2日当てて芽をしっかりさせる

💡 ポイント:種芋はカット後すぐ植えない!
切り口が乾燥するまで半日ほど置くことで病気を防げます。


③ 植え付け(3月上旬〜4月上旬)

  • 畝幅 60cm以上、株間 30cm にする
  • 深さ 5〜10cm の穴を掘り、種芋の芽が上を向くように置く
  • 軽く土をかぶせ、あまり押さえつけない

💡 ポイント:水は控えめ!
植え付け時に水をやると種芋が腐りやすいので控えましょう。


④ 芽かき(植え付け後3〜4週間後)

  • 芽が 10cm程度 に伸びたら、元気な芽 2本 を残して他を取り除く
  • 弱そうな芽を指でつまんで根元から折る

💡 ポイント:1株あたり2本がベスト!
芽が多いとイモが小さくなるので、強い芽を残しましょう。


⑤ 追肥と土寄せ(植え付け後1か月後と2か月後の2回)

1回目(本葉5〜6枚の頃)

  • 1㎡あたり50gの化成肥料をまき、株元に軽く土を寄せる

2回目(開花前の頃)

  • さらに肥料をまき、高めに土を寄せて芋が日光に当たらないようにする

💡 ポイント:イモの緑化を防ぐ!
土寄せが不十分だと、じゃがいもが日光に当たり**緑化(ソラニン生成)**してしまいます


⑥ 収穫(6月〜7月頃)

  • 地上部の葉が黄色く枯れてきたら収穫のサイン
  • 晴れた日に掘り起こし、風通しの良い場所で乾かす
  • 2〜3日ほど日陰で乾燥させて保存

💡 ポイント:雨の日の収穫はNG!
濡れたまま保存すると腐りやすいので注意しましょう。


失敗しないための心構えとポイント

連作を避ける!
同じ場所でじゃがいもを育てると**病気(そうか病・疫病)**が発生しやすいので、3年は間隔を空けるのが理想です。

水はけを最優先!
じゃがいもは過湿を嫌うので、畝を高め(15〜20cm) にすると腐敗しにくくなります。

適切な肥料管理!
窒素が多すぎると葉ばかり茂り、イモが育ちにくくなるのでバランスの良い化成肥料を使うのがポイントです。

害虫と病気の予防!
テントウムシダマシ(幼虫が葉を食害)や疫病に注意し、見つけたら早めに除去&薬剤散布を行いましょう。

収穫後の保存も慎重に!
じゃがいもは**光が当たると緑化(ソラニンが増加)**するため、新聞紙に包んで冷暗所で保存してください。


まとめ

じゃがいもの栽培は、適切な土づくり、植え付け、芽かき、追肥、土寄せ、収穫をしっかり行えば、大きくて美味しいじゃがいもがたくさん収穫できます。
特に水はけを良くし、日光に当たらないように注意することがポイントです。

ぜひ、今年の春は成功させて、美味しいじゃがいもを収穫してくださいね

① 土全体に肥料を施す方法

手順

  1. 植え付けの2週間前 に、畑全体に 堆肥と化成肥料 を混ぜ込み、よく耕す。
  2. 土を馴染ませるため、1〜2週間放置
  3. 植え付け時、種芋の下には直接肥料を入れず、そのまま植え付ける。
  4. 発芽後、芽かき を行い、追肥と土寄せを2回行う。

メリット

土全体に肥料が均一に広がる → 栄養が偏らず、じゃがいも全体がバランス良く育つ。
肥料の濃度障害が起こりにくい → 根が強く張るので、生育が安定しやすい。
病気のリスクを抑えやすい → 過剰な養分が根に集中せず、病気や害虫の被害が少ない。

デメリット

初期生育がやや遅め → 肥料が広く分散するため、最初の成長スピードはややゆっくり。
収量が安定しにくいことも → 土の状態によっては、栄養が分散して芋の肥大が十分にならないことも。


② 種芋の上に肥料を置く方法

手順

  1. 畑を耕し、通常の半分程度の肥料 を全体に施す(※肥料の使いすぎを防ぐ)。
  2. 植え付け時、種芋の すぐ上に少量の肥料 を置き、その上から土をかぶせる。
  3. 発芽後、芽かきと追肥を1回のみ(2回目の追肥は控えめにする)。

メリット

初期生育が早い → 芽が早く出やすく、発育が良くなる。
収量が増えやすい → 直接根の近くに養分があるので、効率よく栄養を吸収できる。
肥料の節約が可能 → 土全体に撒くよりも使用量を減らせる。

デメリット

肥料やけのリスク → 直接肥料に触れると、根がダメージを受けることがある。
病気や害虫の発生リスクが高まる → 窒素過多で病害虫が発生しやすくなる。
栄養が偏ることがある → 特定の場所だけ大きく育ち、均一に生育しないことも。


③ 両者の比較表

方法 初期生育 収量 肥料の節約 病気リスク 栄養の均一性 作業の手間
土全体に施肥 普通 安定 やや多め 低い 高い 手間がかかる
種芋の上に肥料 早い 増えやすい 少なめ 高い 偏ることも 比較的ラク

④ どちらが良い? 目的に応じて選ぼう!

🔹 「失敗なく安定して育てたい」なら → 土全体に施肥
 → 初心者向け。病気や肥料やけのリスクが少なく、管理しやすい。

🔹 「収量を増やしたい」なら → 種芋の上に施肥
 → 栄養を効率よく吸収できるので、育ちが早くなる。ただし、病害虫対策が必要。


⑤ 失敗を防ぐコツ!

  • 種芋の上に施肥する場合は、直に置かず土を一枚挟む!
  • どちらの方法でも、追肥のタイミングを間違えない!
  • 水はけを良くする工夫をする!(畝を高めにする)
  • 有機肥料を使うなら完熟したものを!(未熟な堆肥は病気の原因に)

結論

種芋の上に肥料を置く方法」は収量が増えやすい一方、リスクもあります。
確実に安定した生育を目指すなら、土全体に肥料を施す方法 がオススメ。
しかし、収量を増やしたいなら「種芋の上に肥料+適切な管理」 で挑戦してみるのもアリ!

ぜひ、自分の畑の環境や目的に合った方法で、より良いじゃがいも栽培を楽しんでくださいね

① 男爵・きたあかり・メークインの基本情報

品種 特徴 形状 皮の色 収穫までの期間 向いている料理
男爵 ほくほく系で甘みがある 丸い 薄い黄褐色 約90日 コロッケ、マッシュポテト、じゃがバター
きたあかり 男爵より甘みが強く粉質 やや扁平 黄色みが強い 約80〜90日 ポテトサラダ、ポタージュ
メークイン ねっとり系で煮崩れしにくい 細長い ツルッとした黄褐色 約100日 カレー、シチュー、煮物

② 植え付け時の違い

1. 種芋のカット方法

  • 男爵・きたあかり丸い形 なので、1片40g程度になるように 縦に切る
  • メークイン細長い形 なので、横に切る と芽が均等に配置されやすい

💡 ポイント
・種芋を切った後は、草木灰や硫黄粉をつけて乾燥させる
きたあかりは発芽が早い ので、芽が多いものを選ぶと育ちが揃いやすい


2. 畝と株間の違い

品種 畝の幅 株間 植え付けの深さ
男爵 60cm 30cm 5〜7cm
きたあかり 60cm 30cm 5〜7cm
メークイン 70cm 35cm 7〜10cm

💡 ポイント
・メークインは長く育つので 株間を広めに取る のがコツ
・畝の幅は、通常 60cm程度 でOKだが、メークインは 70cmほど にすると管理しやすい


3. 肥料の違い

品種 元肥(1㎡あたり) 追肥回数 肥料のポイント
男爵 化成肥料100g 2回 標準的な肥料管理でOK
きたあかり 化成肥料80g 1〜2回 窒素が多いと育ちすぎる ので控えめに
メークイン 化成肥料120g 2回 肥料をやや多めにすると良い

💡 ポイント
きたあかりは成長が早い ので、肥料は控えめにして徒長(ひょろひょろに伸びる現象)を防ぐ
・メークインは長く成長するので 肥料はやや多め にすると良い


4. 収穫時期の違い

品種 収穫目安 収穫のタイミング
男爵 約90日後 葉が 7〜8割枯れた ころ
きたあかり 約80〜90日後 早めに収穫しないと 裂果(割れる)しやすい
メークイン 約100日後 完全に葉が枯れるまで じっくり育てる のがポイント

💡 ポイント
・きたあかりは完熟させると 皮が剥けやすくなる ので早めに収穫
・メークインは じっくり時間をかけて 育てると、しっかりした芋になる


③ どの品種をどこに植えるべき?

  • 「短期間で育てたい」→ きたあかり(80〜90日)
  • 「標準的な育て方をしたい」→ 男爵(90日)
  • 「じっくり育てて大きな芋を作りたい」→ メークイン(100日)

もし 同じ畑に3種類を植えるなら、成長期間の違い を考えて、 畝ごとに分ける のがおすすめ!


④ まとめ

項目 男爵 きたあかり メークイン
丸い やや扁平 細長い
芽の特性 普通 発芽が早い 遅め
株間 30cm 30cm 35cm
肥料 普通 少なめ 多め
収穫時期 90日 80〜90日 100日
特徴 標準的な品種 甘みが強い 煮崩れしにくい

🍀 どの品種も特性に合わせて植え付ければ、美味しいじゃがいもが育ちます!
家庭菜園を楽しみながら、それぞれの違いを体感してみてくださいね

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